環境の変化は目で見られるか?

                                   増田啓子(龍谷大学経済学部)

講義のねらい

 今年の冬の暖かさは世界規模にみても,日本でみても観測開始以来最高を記録し,
近年の気候は明らかにおかしい!

 2007年2月に、IPCC (気候変動に関する政府間パネル)の第4次評価報告書(2007年)が発表され、
地球温暖化の原因は人為起源の温室効果ガスの増加による可能性が高く、
気候システムに温暖化が起っていると断定し、温暖化を疑う余地はないと報告された。
世界気温は過去100年間に0.74℃上昇し多くの影響が現れている。
さらには2100年までに地球の気温は1.1-6.4℃上昇すると予測されている。
この気温上昇予測からどのような影響がどれくらい現れるのかは、
ある程度の推測することができるが、6.4℃の上昇になると影響予測は難しい。
 近年の気温変化は世界規模でも日本でも顕著な上昇傾向を示している。
この温暖化による影響が世界各地で現れている。

比較的影響が小さい我が国でも、
年平均気温がこれまでの100年間に約1℃上昇したことによって
直接影響および間接影響、また温暖化の影響かもしれないと思われる現象を
私たちの身の回りで見つけることができる。
地球温暖化に加えてヒートアイランド現象の上昇分が上乗せされ、
京都や大阪などの大都市では2倍以上上昇しており、
温暖化影響は都市規模が大きいほど顕著である。

この講義の第一のねらいは,
環境の変化による人間への健康影響や、動植物が
環境の変化を教えてくれる環境指標であることを知り、
身近な動植物の変化にいち早く気づき、さらなる影響が現れる兆候であることを察知することである.
現実の影響の程度をみると将来予測をしている場合でないが、
予測することでこれから変化する気候を受け入れる準備ができるかもしれない。
最後に,誰もが異変と気づいた時には取り返しはつかないので、
人間の活動が原因と断定された今、地球温暖化を人間が防止することが先決であろう.
しかしながら、温暖化影響を知ることは、
温暖化防止対策を講じる上で幅も広がりこと、この対策が急務であること、
国民全体で取り組まなければならないことを多くの人にも知らせるためにも、
対策することと同じくらい大切である。

                                                    SCET(環境技術支援センター)